中古車の減価償却はここがポイント(事業主の視点から)

青いビートル

きのうに引きつづきクルマの話題です。

事業用車を買うなら4年落ちの中古車がいい、という話を聞いたことがあるでしょうか。中古車は買い方や経費の計上のしかたによって節税効果も大きくちがってきます。

事業用として中古車を購入するのなら、ぜひ押さえておきたいポイントがあるので、きょうはそんなお話をしたいと思います。

ちなみに、わたしは税金の専門家ではありません。ここで紹介するのは、あくまで事業主としての知見です。

ここでは、中古車の経費計上や、そもそもの買い方などについて、ゆる~くかたっていきますので、興味がある方は、ぜひリラックスして読みすすめていただければと思います。

節税効果は4年落ちの高級車がいいといわれる理由

税理士さんのなかには、儲かっている事業主に対して、節税をしたいなら4年落ちの高級車を買うべき、とアドバイスするひとがいます。

それはなぜかというと、新車よりも中古車のほうが短期間で費用化できるからです。

ご存知のかたもいらっしゃるかと思いますが、事業用車として新車を買っても、年度内に購入金額のすべてを費用化することはできません。

ところが中古車の場合だと、4年落ち(厳密には3年10か月)以上の中古車は、12か月で償却(経費にすること)ができるので、売上がたくさんでているときには節税の手段になります。

4年落ちというのは、最低経過年数ですから、5年落ちや10年落ちの中古車でも同じように12か月で経費化することは可能です。

つまり、上手に中古車の購入と売却をくりかえせば、節税にもなって、おまけに毎年クルマを乗り換えることもできるというわけですね。

ウソみたいな話ですが、節税のために毎年4年落ちの高級車を買うことを指南する専門家の本もあるくらいなんですよ。

ただし、中古車を買って年度内に費用化するには、4年落ち以外にも、いくつかの条件を満たす必要があります。

そのポイントについて、つぎに説明したいと思います。

中古車の減価償却について簡単に

中古車は定められた減価償却のルールにもとづいて費用化します。

減価償却というのは、車両のような比較的金額が大きい資産は一度に費用化せずに一定期間に配分して費用化しましょうね、という経理上のルールのこと。もっと簡単に説明すると、中古車の購入金額を何か月で費用化するのかという話です。

中古車は通常、定額法という方法で減価償却をしますが、12か月で費用化するには、減価償却の方法を定額法から定率法に変更する必要があります。

(車両の減価償却を定率法に変える申請をしておかないと、4年落ちの中古車を購入しても12か月で費用化することができなくなるので注意してください)

減価償却の方法を定率法に変更する方法は、税務署の受付で申請書をもらって、それに記入して提出するだけです。

今年度は売上が伸びそうなので節税もがんばりたいという場合、中古車を定率法で減価償却してあげると節税効果も大きくなります。

ただし、中古車を12か月で費用化するのであれば、期首に購入して乗りはじめなければ年度内に全額を費用化することはできません。

つまり、期末になって、「今年度は儲かったから中古車を買ってたくさん経費を計上しよう」と考えてもできないということですね。

定率法は定額法よりも短い期間で費用化できるというだけなので、定率法の減価償却が必ずしも節税効果が大きいというわけではありません。

中古車を購入するときのポイント

4年落ちの中古車を買うのであれば、できるだけ状態が良いものをえらぶべきです。修理歴がないことはもちろん、できればワンオーナーのクルマが理想です。

ただ、最近のクルマは高年式でも状態がよいものもたくさん出回っているので、4年落ちにこだわる必要はないと思います。

最近の中古車はほんとうにスペックが良く、10年落ちで10万キロくらい乗られているクルマでも、まだまだ状態がいいものがたくさんあります。

中古車は10万キロを超えるといっきに市場価値が下がってくるので、安く購入したいのであれば、そのあたりを狙ってみるのも手です(高年式のクルマはボディや内装のダメージが目立ってしまいがちですが)。

ちなみに、売却するときの価格を考えて中古車を購入するのであれば、なるべく値崩れしにくい人気車種を購入するのがよいかと。

個人的には、故障が多くてメンテナンス費用が高額な外車よりも国産車のほうが安心して乗れるような気がします。

よい中古車に出会うには、ネットでの情報収集だけでなくクルマ屋さんに足をはこんで自分の目でクルマを見ることも大事ではないでしょうか。

中古車の経費購入は儲けがでていることが前提

あまり、説明の必要はないかと思うのですが、経費でクルマを購入するのは、しっかりと儲けがでていて、クルマを購入しても内部留保に余裕があることが前提です。

税金を払いたくないからという理由だけでクルマを購入してしまえば、あとで資金ショートを起こすことにもなりかねません。当たり前といえば当たり前ですね。

高級車は事業用車として認められる?

4年落ちの中古車が節税になるからという理由で、事業用車としてベンツを購入しようとするひともいるようです。

でも、どうなんでしょうね。

ベンツが経費として認められるかどうかは、けっこう微妙な問題ではないかなと。

税金には答えがない、というのがおもしろいところで、こういう問題は、税理士さんや税務調査官のあいだでも見解が分かれるといわれています。

事業用車としてベンツを買うのであれば、すくなくとも、なぜベンツが事業に必要かという明確な理由を自分で答えられる必要があるのではないでしょうか。

プライベートでも乗るなら按分が必要

事業用に購入した中古車をプライベートでも使う場合は、使用割合に応じて按分して経費化する必要があります。

クルマが100パーセント事業用でないかぎり、按分は必要です。

事業用として購入したクルマをプライベートでも使っているのに、車両の購入代金の全額を経費化しているひとがいますが、適切な按分をしておかないと、万が一税務調査がはいったときに説明ができなくなります。

また、忘れがちですが、クルマのランニングコストであるガソリン代や駐車場代なども按分が必要です。

按分はだいたいの目安でおこなうのが一般的ですが、一般的に認められるであろう範囲の上限というものがあるので、常識の範囲内であることも大事です。

按分の目安については誤解のもとになるといけないので、あえてここでは言及しません。

おわりに

きょうは「中古車の減価償却はここがポイント(事業主の視点から)」と題して、中古車の減価償却と購入のポイントなどについて、ざっくりと説明してみました。

減価償却ということばは、ちょっと取っつきにくい専門用語ですが、そんなにむずかしい考え方でもないので、ポイントだけでも押さえておくと節税に役立つと思います。

なお、冒頭でも触れたとおり、わたしは税金の専門家ではなく、一事業主です。情報には誤りがないよう十分に配慮していますが、内容に誤りが含まれている可能性もあります。そのことはくれぐれもご留意ください。

もし誤りを発見された方は、お手数ですが、ご指摘いただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。